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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第49章 カカオフィズ


Toma side

健「少し…このままで居て…」

そう言って健くんが
背中に腕を回してきた…

うるさく動く心臓を抱えたまま

少し震える腕を同じように背中に回すと

年上なのに…
ライバルなのに…
やっぱり可愛くて…

思わず腕に力を込めてきゅっと抱き締めた

そのまま…健くんが動かないから…

さっきの健くんの言葉を考えてみた…

「まだ頑張るの?」

20年…見込みのない気持ちをずっと抱いて…
いつまでこの気持ちを持ち続けられるんだろう…

もし…もしも…
健くんが諦めたら…?

楽屋に行って坂本くんの隣を独り占めして…

そんな場面を想像して
あれ?と思った

なんか…つまんない…

何かが…足りない…

足りないのは…健くん?

じゃあ…もし…坂本くんがいなくて
隣には健くんがいたら…?

想像するまでもない…

こうやって二人で飲んだり…
何回も楽しい時間を過ごしてきた…

健「ありがとう…」

頭の中でぐるぐると考えていると

ふいに健くんの声が聞こえて

直後に躰が離れていった

温もりがなくなった腕の中が淋しくて…

もう一度確かめるようにふわっと抱き締めてから

斗「そろそろ帰りましょうか…」

健くんの瞳を見つめると

健「そうだね…」

また身長差で少し見上げられて

心臓が小さく跳ねた
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