第48章 ストロベリー
Sho side
カタンと小さな音が聞こえて
いつもは感じない人の気配に
瞼を上げた
目の前にはいつもの通り潤がいて
くーくーと無防備な寝顔を見せていた
小さく話し声が聞こえて
斗真と健くんがうちに泊まっていることを思いだした
翔「じゅん…じゅーん…起きて…潤っ…」
躰を揺さぶって何度か声をかけて…
でも,起きないこともわかってるから
そのまま唇を塞いだ
潤「…ん…っ…ふっ…んぅ…」
寝ぼけた声を出して
うっすら瞼が開いた
翔「おはよう…」
潤「………ん…」
また瞼が閉じた
ですよね…
お酒を飲んだ日の次の日
潤がすんなり起きるわけがない
翔「潤…斗真と健くんが居るんだよ…」
耳元に唇を近づけて
低い声で嗜めると
大きな瞳がパチッと開いた
潤「あ…」
翔「おはよ…」
俺の姿を確認すると,急に視線を彷徨わせて
うつぶせになって枕に顔を埋めた
翔「こら…寝るな…」
潤「だって…どうしよう…」
翔「何が?」
潤「何がじゃないよっ,あんな…斗真と健くん居るところでシちゃって……信じらんないっ…最悪だっ」
バタバタと地団太を踏むように
ベッドの上で悶えていた
…は?
翔「お前が無理矢理脱がし始めたんだろっ」
潤「酔ってたんだもんっ…止めてくれれば良かったじゃんっ」
また…理不尽なことを…
耳を真っ赤にして
枕に向かってぼふぼふと叫んだ