第47章 チューリップ
Sho side
雅「良かったね…ホントよかったぁ…」
雅紀が涙を浮かべて俺に抱き着いてくる
あの…雅紀の奥に見える人の視線が…怖いんですけど…
翔「心配かけてごめん…あの…松岡くんも…ありがとうございました」
雅紀に抱き着かれながらお礼を言うと
俺にも優しい眼差しを向けてくれた
松岡くんはすごい…
ちゃんと雅紀を包むように守ってて
しっかり支えていて
二人を見るたびに
俺もこんな風に潤の傍に居られたらいいのに…って思う
雅「で…一緒に暮らすの??」
雅紀が太陽みたいな笑顔で聞いてくる
翔「ぁ,うん…一緒に暮らそうか…って話してる…まだ色々問題はあるけどね」
雅「大丈夫っ…うちの事務所,前例いっぱいあるしっ」
ね?と二人が笑い合って
なんだかホッとした
特殊な世界で…特殊な事務所でもあるから多少の融通はきくし
ルールが厳しい分
いろんなことから守ってはくれるけど
正直どんな反応をされるのかは不安だったから
昌「マネージャーも…大丈夫だろ…あいつ,わりと話早いよ」
雅「なんでも聞いてねっ,松にぃがなんでも教えてくれるよっ」
昌「俺かよっ」
ホント…二人の存在がありがたい…
こんな…飲み屋でご飯を奢るくらいじゃ足りないくらい…感謝してる
それが伝わるといいんだけどな…
翔「ホントにありがとう…これからも…色々…宜しくお願いします」
頭を下げると
また雅紀が思い切り抱きついてきて
松岡くんがそれをべりっと剥がした
二人は憧れだけど
俺達には俺達のカタチがあるから
焦らずにいこう
潤と二人で…
そう思ったら無性に潤に会いたくなった