第46章 ヒヤシンス

Jun side

少し苦しさを感じるほどに強く抱き締められて

でもその強さが今は安心する…

やっと…ずっと感じたかった温かさに触れられてるんだと実感できるから…

潤「翔くん…俺も幸せだよ…翔くんがいなきゃ生きていけない…」

首筋に顔を埋めて言うと

翔「うん…ずっと傍にいるから…」

同じように俺の首筋に顔を埋めて
耳元で翔くんの声が聞こえた

俺の大好きな…
安心する低めの甘い声…

潤「好きだよ…翔くん…」

回した腕にもっと力を込めて言うと

翔「潤…あいしてる…」

欲しかった言葉を…
もう聞けないのかとすら思った言葉を…
聞くことができて
涙腺が決壊したのかってくらい涙が止まらなくなった

翔「じゅん…」

その涙を少し躰を離した翔くんが拭ってくれる

潤「もっと言って…」

涙で歪む視界になんとか翔くんを捉えると

翔「あいしてるよ…潤…好きだよ…」

視線を絡めてしっかり伝えてくれた

潤「翔くんっ…あいしてる…っ…」

もっと言葉だけじゃなく
翔くんを感じたくて

翔くんの頬を手のひらで包むと

その手をゆっくり降ろされた

翔「あっち…行こう…?」

なんで…?と口にする前に
翔くんの言葉が聞こえて

手を握られて立ち上がらされる

そのまま
手を引かれるまま

翔くんの半歩後ろをベッドまで歩いた