第6章 アパタイト
Satoshi side
智「別に迷惑とかじゃねーよ」
膝の上のふわふわな髪を撫でると
気持ちいい,とでも言うように瞼を閉じる
智「でも,何かあったのかなって思ってた」
和「え?なんで?」
閉じてた瞳が開いて
不思議そうに見つめてくるから
智「急に家来たいとか,今まで言わなかったじゃん」
勘違いだったんだ,と思いつつ
言葉を繋げると
和「なんもないよ
ただあんまり拒否るから
家の中に何かあるのか気になって(笑)」
智「なんもねーよ(笑)」
そんな理由か,と気が抜けて
智「そろそろ寝ようよ」
途端に眠たくなってきた
和「ねえ,一緒に寝るの?」
一緒に寝室に入ってニノに聞かれて
智「俺ソファで寝るからベッド使いな」
クローゼットからニノに
スウェットの上だけ出してあげて
寝室を後にしようとすると
和「いーじゃん,一緒で。
このベッド広いから多分いけるよ」
確かに大きさ的には問題ないと思う
でも
智「いや…それはマズイだろ」
男と男が同じベッドの中に入るのは…
どうなんだろう,と思う
和「俺なんもしないよ?」
智「当たり前だろ(笑)」
和「じゃあいいじゃん」
なんか上手くのせられた気がするけど
ニノの隣に寝転んで電気を消した