第6章 アパタイト
Kazunari side
どうしよ…
もう一回飲み直すために
ソファの上に座ったけど
体育座りしたら
大野さんの匂いに包まれて
ドキドキがとまらない
好き…
なんだけどさ,ずっと
着いて行くって決めたし
傍に居ると楽しいし安心するし…
でも触りたいとか
抱きしめて欲しいとか
そう思うのは変なのかな?
俺が触ってもいつも嫌がらないし…
むしろ大野さんだってお尻掴んできたりするし
冗談だろうけど「ニノがいい」とか
「ニノが好き」とか言うし
今だって…
最初は家に入るのも
ダメって言ってたのに
泊めてくれるって言うし…
…あんなにダメって言ってたのに…
潤くんだって,頼んでも
入れてくれないって嘆いてたし
翔くんも相葉さんも
入った事ないって言ってた
でもさ,たしかにズボン
濡らしたんだけど…
俺のコト泊めてくれるって…
少しは特別に見てくれてるのかな?
なんて…自惚れかな…
迷惑…かけてるだけかな…
体育座りしたまま
隣にいる大野さんの肩に
コツンと頭をのせて凭れてみる
「何だよ」って笑いながら
肩をずらすから
頭が落ちてバランスを崩した
気づいたら大野さんの膝の上に
ポスっと落ちて
膝枕のしてもらっていた
和「ふふっ…ごめんね」
笑って見上げると笑ってくれるのが嬉しい
智「何が?」
和「迷惑かけて」
言ったら恥ずかしくなって
顔をそむけた
上から「バカ」って声が降ってくる
優しいその声が俺をフワッと包んでくれた