第46章 ヒヤシンス
Sho side
翔「潤は…元気そう?」
避けてきた2週間
収録で会っても潤の顔が見れなかった
カメラが回っているときは
笑ってるのがわかるけど…
それ以外では視線を絡める事もない
決心が揺らぎそうで
怖かったから
雅「疲れてるんじゃない?あんまり寝れてないみたいだし」
…やっぱり…そーか…
雅「ねぇ…翔ちゃんのさ…いっつも一人で抱え込んで解決しようとするのは…すごいと思うけど…」
昌「まわりに心配かけてる時点ですごくねーよ」
遠回しに言う雅紀に松岡くんが鋭く突っ込んだ
…その通りだと思う…
でも,どーしたら良いのかわからなくて…
翔「ごめん…」
雅「それはいーの!!…もぉ,松にぃは黙ってて」
雅紀が松岡くんの膝を叩くと
ちっ,と舌打ちしてソファに沈み込んだ
翔「雅紀…」
機嫌の悪そうな松岡くんを知らん顔して
雅紀は俺に向き直った
雅「大丈夫だよ……でもさ,このままじゃダメでしょ?翔ちゃんはどーしたいの?松潤さ,翔ちゃんと話したがってるよ?」
潤は雅紀に何を話したんだろう…
潤は…今,何を思ってるんだろう…
翔「潤は…何か言ってた?」
俺の言葉に,松岡くんが深くため息を吐いた
昌「そんなに気になるなら自分で聞けよ…」
雅「松にぃ!」
雅紀は怒るけど…
松岡くんの言うとおりだ
気になるなら自分で聞いて
ちゃんと話をすればいい
でも,潤の口から不安を聞くのも
その不安を拭えない自分を
目の当たりにするのも
怖かった…
そして…別れを切り出す勇気も…なくて…
だから逃げ続けて…
潤が本当の幸せを見つけられるまで
身を引くしかない…と思った…
…そんなこと…できるわけないのに
雅「松潤は…翔ちゃんと一緒に居たいんだって…見てたらわかるでしょ?」
雅紀は諭すように俺を覗く
わかるけど…
それじゃ潤は幸せになれない…