第46章 ヒヤシンス
Jun side
斗真に呼出されて…
断ったのにどうしても来いって言うから
斗真の家まで車を走らせた
チャイムを鳴らすと
斗「いらっしゃーい」
何事もないような笑顔で迎えてくれた
心配は伝わってくるけど
あからさまな態度に出されないのがあったかい
潤「お邪魔します」
リビングに入ってソファに座ると
キッチンから顔を覗かせた斗真が
ビールの缶を軽く見せてきたから首を振って
潤「俺車だから」
そう言うと
斗「そっか」
グラスに注いだお茶が手渡された
斗「あのさ…」
続く沈黙を斗真が破って
視線だけを向ける
斗「この間…旬も変だったよね…」
突然言われた言葉がわからなくて
黙っていると
斗「俺の…想像だけどね?
あの日…旬と翔くんの間でなんかあったとかもありえるのかなーって…」
言いずらそうに視線を彷徨わせながら言った
潤「なんか…?」
聞き返すと
んー…と唸って
斗「わかんねーけど…
でも…翔くんと未だに連絡取れないんだろ?」
視線を落としている俺を覗き込んできた
潤「ん…」
小さく頷くと
斗「もしかしたら俺の思い過ごしかもしれないけどさ…旬に聞いてみない…?
俺も…早く潤達に元通りになってほしーから…」
携帯を旬への発信画面にして差出された