第3章 ドルフィン*Dolphin*
〈雅紀×潤〉
雅「潤ちゃん…大変っ…パンツ濡れちゃうから…脱ごうね?」
潤「え?…ぁっ…ちょ…待って」
雅紀が有無を言わさず
潤のズボンを剥ぎ取っていく
潤「まっ…待って…俺ばっかり…やだっ…」
潤は慌ててはだけた服をたぐり寄せた
雅「潤ちゃん…俺…潤ちゃんに触りたい…」
雅紀はおずおずと…
でも拒否なんて出来ない雰囲気を醸し出す
そしてそのまま潤が何も言わないうちに
下着もズボンも脱がせてしまった
足のギブスに布が引っかかると
それはそのままに潤の脚をそっとベッドの下におろした
雅「脚立てられないから、こっちは降ろしておくね?痛かったらすぐ言って?」
反対の足は膝を立てて
ぐっと押し開く
必然的に潤は足を大きく開いて
雅紀にむかって全部曝け出す格好になった
潤「っ…やっ…恥ずかしいっ…」
雅「潤ちゃん可愛いよ?」
潤「可愛くないっ…」
下半身を隠そうとした手は
さっと両手を纏められて
潤は身動きがとれなくなった
潤「ちょっ…やだっ…ま…雅紀っ…」
涙目になって見つめる瞳の端に
雅紀はちゅっ…とキスを落とした
雅「ごめん…でも…どーしても…潤ちゃんが欲しいの…やめられない…」
雅紀は悲しそうに微笑んだ
焦りがあった
退院したらもう会えないかもしれない
それなら…今だけでも…
そんな思いが雅紀を突き動かした
潤はその表情に釘付けになる
嫌なわけではない…
でも当然,男と…なんて初めてで…怖い…
潤は雅紀とこれっきりになるつもりなんてない
だからこそ両思いになったことを
ゆっくり噛みしめたかった
潤「っ…俺……も…雅紀…に触りたいよ…」
雅「…潤ちゃん…」
潤は纏められた両手を引き寄せて
躰を少しだけ起き上がらせて
雅紀の唇にそっとキスをした