第3章 ドルフィン*Dolphin*
<潤>
しばらく潤が影を抱き締めていると
雅「っ…潤ちゃん…ごめん…っ」
ようやく…潤が聞きたかった声が聞こえた
でもそれは潤が聞きたかった言葉ではない
潤「相葉さん…顔見せてよ…」
そう言って潤は手で
影の頬を柔らかく包んで自分の方に向けさせる
部屋が暗いからハッキリとは見えないけど…
やっと見えたその顔はやっぱり潤が思った通りの人物で…
潤が涙で濡れる雅紀の頬を拭って
潤「相葉さん…すき…相葉さんは…?なんでココに来てくれてたの…?」
しっかりと瞳を合わせると
雅「俺もっ…潤ちゃんが好き…ヒトメボレだった…でも言えなくてっ…こんなやり方…ほんとにごめん…っ」
またポロリと雅紀の目から涙が落ちる
こんな日が来るとは思わなかった
男同士…関係も浅すぎる…
だから本当に今日が…コレが最後だと
雅紀はそう思っていたから…
その言葉を聞いた潤は嬉しくて思わず頬が緩む
潤「謝らないでよ…相葉さんが来てくれなきゃ俺は自分の気持ちに気づけなかったかもしれない…だから今こうしていれるのは相葉さんのおかげだよ…」
そう言って潤が微笑んでみせると
今度は潤の躰が雅紀の腕の中に
ぎゅっとキツく抱き締められた
そして…今までで一番甘く唇が触れ合った