第2章 ナービー*Nabi*
Kazunari side
先生の大きな手が
俺の頭に乗って
優しく撫でてくれる
俺はこの手がすき
その手をしっかり取って握った
和「俺…先生が欲しい…」
上目遣いで首を傾げて言った
緊張して,ちょっと視界がぼやけた
唇も震えてる
どうしよう…
なんて言うかな…先生…
先生の大きな瞳が俺を見つめるから
俺も視線を逸らせずに
ジッと見つめた
でも,先生は何もしゃべってくれない
和「先生……ちょーだい?」
小さくだけど,もう一回言ってみた
握った手がぴくんと動いたから
また強く握り返した
潤「…何が…欲しいの…?」
先生がちょっと泣きそうな顔をして
俺に問いかけた
どうしよう…可愛い…
和「先生が欲しいの…お願いっ…」
泣きそうな先生が可愛くて
思わず抱き着いた
潤「えっ…ちょ,ちょっと待ってっ…」
和「ヤダ…だって先生可愛いんだもんっ」
潤「か…可愛いって…」
耳まで真っ赤にする先生
やっぱ可愛い…
抱きついたまま
その赤い耳をペロッと舐めた
潤「あぁっ…ちょ…かずく…ダメっ…」
べりっと引き剥がされて
淋しくなった
ダメ…って言われた…
和「せんせー…俺のコト嫌い…?」
俯き加減で聞いてみると
先生は慌てだす
潤「いやっ…ぁの…そーゆーことじゃなくてっ…」
和「俺,先生が好きなのっ…お願いっ…」
自分でもむちゃくちゃなのはわかってるけど…
今日を逃したらもうチャンスがない…
誕生日だから…
今日…先生が欲しい…っ