第1章 チャンパー*Champi*
Kazunari side
ガクンと腰が跳ねて
雅紀の手の中に果てた
坊ちゃま…翔…さん
ずっと呼びたかった名前を口にすると
箍が外れたように翔さんへの気持ちが溢れてきた
和「可愛いですね…翔さん…」
はぁっ,はぁっ,と肩で息を整えている翔さんの躰を抱きしめて全身にキスを落とした
翔「んっ…ぁっ…ぁっ,カズっ…ぁ,ん…」
力の抜けた躰が
俺の動きに合わせて
ピクピクと揺れ動く
雅「翔さん…可愛い…っ」
雅紀と位置を入れ替えて
今度は自分が下に降りて行った
和「脱いでしまいましょうね,全部…」
そう言って翔さんがかろうじて纏っていた布をすべて取り払った
翔 「ぁっ…ぁ…待って…一人でこんなの…ヤダ…」
生まれたままの姿で身を捩りながら
近くにいる雅紀に縋り付いた
思わず雅紀と視線を絡ませる
…肌と肌を重ねる…
そんな夢みたいな事が叶ったら
どんなにいいだろう…
でも…そーなったら…
翔さんを滅茶苦茶にしてしまうかもしれない
翔「カズ…?」
潤んだ瞳で見上げてくる姿に
熱が中心に集まるのを感じた
和「翔さん…いいんですか…?」
翔さんだって,もう子供じゃない…
この先の事は少しは想像ついてる…のかな…?
雅「やめるなら…今,ですよ…?」
きっと,雅紀も同じだったんだろう…
揺れる瞳で翔さんを見つめていた
もうすでにギリギリだけど…
でも,まだ今ならやめられる…
翔さんの為に…やめられる…
でも…もしこの先…踏み入れてしまったら…
翔「ヤダ…やめないでっ……俺も…好き…だから」
小さく,小さく,呟かれた言葉…
聞き間違いかもしれない
夢かもしれない
でも…
息が止まるかと思った