第3章 3
Satoshi side
ローションすらも使うことは許されない
男と女,どうしたって躰の造りは違って
それなのに
和「早く,シて?」
俺の手の中にあったローションを取られて
唇が塞がれる
でも何もしないで,なんて挿入るはずがない
悲痛を浮かべる和也の瞳には
同じく悲痛な顔をした俺が映っていて
リンと同じように抱いても
和也は傷ついて苦しんでる
和也として抱いても苦しむんだろう
同じように苦しむのなら
躰に負担はかけたくない
だからリンと同じようにはやっぱり抱けない
開かせた脚を抱えあげて
露になった蕾に舌を這わす
和「ぁあっ…や…ぁ…ぁあ…」
ナカを舌先で擽れば和也の腰が揺れて
漏れる嬌声の合間に
そんなこともリンにしたのか,と問いかけられるけど
それには答えない
今俺は和也を抱いてるから
唾液を注いでとろとろに蕩けた蕾に指を挿れる
前立腺を擦りながら
空いた手で蜜を零すモノを緩く握って扱く
和「ぁあっ…は,んぁっ…あぁ…」
一際大きな声があがれば
刺激を与える手を緩めて絶頂を反らし続ける
智「かずなり…,イきたい?」
和「んぁ…あ…ぁあっ…ん,んっ…」
頷きで答えを返す和也と視線を合わせて
智「ねえ…和也は和也だよ,リンじゃない
だから同じようには抱けないし
俺は和也だけが欲しい…
それでも,いい…?」
快楽を利用するなんて狡いのはわかってる
それでも和也の躰を傷つけたくない
だからもう1度許しの言葉を求めた