第3章 3
Kazunari side
智が話す内容は
俺が想像する通りのコトで
理由を聞いたって
到底それを許すことはできない
でも…
もしも俺が,好きだと言葉にしていたら…
言葉にしないまでも
それがちゃんと伝わるような態度を示していたら
少なくともあんな女に引っかかることはなくて
こんなことにもなっていなかった…
俺が,あなたから貰う愛の半分でも
ちゃんと返せていたら…
和「…ごめん」
素直になれなかった
愛されてるからいい,と思ってた
一番近くにいるから大丈夫だと思ってた
智「…違っ…あ,謝らないで…」
俯く俺を覗き込んでくる
その瞳をもう一度見据えて
そっと触れるだけのキスをする
和「俺は,最初から…好きだったよ
あなたに愛されてるんだってことも
ちゃんとわかってた…」
だから,安心してた
あなたを不安にさせてるとも気づかないで…
智「…ごめん…」
和「許さないって言ってるでしょ…」
謝られたって許さない
和「でも…愛してる…」
こんなバカな男だけど
大野智がいるから嵐がある
俺は嵐が大切だし…
嵐の大野智を,何よりも好きになった…
だからこそ,この仕打ちは苦しい…
でもね…
その智を狂わせた原因が俺にあるなら
俺も少しは救われるかもしれない…