第1章 1
Kazunari side
和「引っ越したの?ホントに?」
傍に潤くんもいるからなるべく自然に話しかけてみる
俺が話しかけても大野さんは前を見たまま歯切れ悪く答えるだけだった
まぁ,良いけどさ…
俺としては一番に教えてくれても良かったんじゃないかと思うわけで
和「じゃ,今度遊びに行こー」
憤りを覚えつつ,ニコっと笑って言うと
智「え,無理」
まさかの返答に愕然とした
しかも即答…?
和「なんでよ」
思わず強い口調になると潤くんが苦笑いを浮かべてこちらを見た
潤「大野さんが家に入れてくれないのなんて今に始まった事じゃないじゃん」
…そうだけど
皆にはそうだけど
俺は今まで何度も行ってたし
だいたい引っ越すなら引っ越す前に言ってくれたら手伝いに行ったのに
大野さん家に置きっぱなしのモノもあったよね?
面白くなくなってソファーに戻った
戻ったら俺の場所に相葉さんがいて
寝転がって雑誌を読んでる
和「なにしてんのよ」
八つ当たり気味に強く言うと「不機嫌~」とニヤニヤしながら言われた
不機嫌にもなるよ
好きな人のことは何でも知ってたいじゃん
「重いー」と叫ぶ相葉さんの上で
さっき投げ出したゲームを開いて
気を紛らわせることにした