第3章 3
Kazunari side
同棲…? 熱愛…?
なんでそんな話になるのか…
「事実ではないのよね?」
その問いに「はい」と答えるけど
火の無いところに煙は立たない
この女と一緒に居たのは
紛れもない事実で
この記事に対して怒るんじゃなくて
謝るってことは,100%嘘ではない
ってことを自白している様なモノ
…バカじゃないの…?
皆が優しい言葉をかけている間
自分でも驚くくらい冷静だった
机に置かれた記事を手に取って
隅々まで読んだ
記事の中でも謝ってる…
誰に…?何を謝ってるの?
…何も言えないって何…?
なんで否定してないの?
9月上旬の金曜日…?
駐車場であんなことをした次の週?
記事を持つ手に力が入った時
潤「とりあえず帰ろう,お疲れ」
そう言った潤くんに腕を引っ張られ
そのまま部屋を出た
和「なに…?」
潤「その様子じゃ知らなかったんでしょ?」
和「…だから?」
潤「それで宮城入られても困るんだけど?」
和「知らねーよ,俺のせいじゃない」
言い放ってさっさと自分の移動車に乗り込んだ
でも,知らねー…で済む問題でもない…
和「ねぇ…大野さんの家…行って」
「え…それはまずいですって…今日は…」
和「じゃぁ,いい…」
ごねるのも面倒で自宅に送ってもらった
簡単に宮城への準備だけして
荷物を抱えて大野さんの家に向かった