第3章 3
Satoshi side
今更後悔しても遅いのはわかってる
それでも後悔せずにはいられない
結局一睡もできないまま
気付いたら窓の外は明るくなっていて
こんな日だろうと仕事はあるわけで
シャワーを浴びながら,ふと思う
今まで嵐に限らず
いろんなグループがいろんなのを多分撮られてきた
でも記事になったのなんて一握りで
だから宮城も控えてる今
昨日の事だって事務所が揉み消してくれるんじゃないだろうか
だから大丈夫,と無理矢理いい聞かせたら
少しだけ気持ちが軽くなって
準備をして迎えに来た
マネージャーの車に乗り込んだ
翔「あれ,智くん寝不足?」
クマがあるよ,と翔くんに指摘されて
振りの確認してたらあんまり寝てなくて,なんて
適当に言い訳して
特になにもないまま午後を迎えて
順調に進んでいたのに
[至急事務所に来て]
1通のメッセージが届いて
嫌な予感がしながら事務所に向かった
「単刀直入に言うわ
次のフライデーに記事が載る
…なんの記事かはわかるわよね?」
智「…え…載る,んですか」
当たり前でしょう,とため息を吐いて
「この記事は事実なの?」
智「…いえ…」
「そう。
なんでこんな馬鹿なこと…この大事な時期に…」
お小言が続く中
記事が載る,という事実で不安に押し潰されそうだった