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大野さんのバカ

第1章 1


Kazunari side

ドキン…と心臓が跳ねた
腕を回された腰が熱い
耳元で囁く吐息にゾワゾワが這いあがってくる

…ズルイ

突き放したかと思ったら
急にこんなコトして…

昨日だって無理って言ってたのに
結局あんなトコで俺を抱いて…
でも,優しくて

どんだけ俺のこと振り回すのよ

素直に,うん来てね…なんて言えなくて

顔が赤くなるのがバレないように
そっぽを向いた

和「勝手にすれば?」

口ではそんなこと言いながら
回された腕を外すこともできなくて
内心はすごく嬉しくて…

いつまでもこの時間が続けばいいのに…なんて思った

でも,そんな俺の想いとは裏腹に
楽屋の前まで来ると
マネージャーの姿を見つけて
それと同時に腕はあっけなく外された

やっぱり,どうしたって寂しかったけど

でも荷物を返された時の不安は消えていて

今度いつ誘おう,とか
家を綺麗にしなきゃ,とか

雑誌のグラビア撮影の間
大野さんと目が合うたびに
そんなことばっかり考えていた

「相変わらずラブラブだねぇ」

カメラマンにそんなこと言われて

智「何,言ってんですか…」

と照れる大野さんも可愛くて

和「でしょ?相思相愛だからさ」

って,ふざけながら抱きついたりする

嫌がってるけど,知らない
ファンサービスでしょ?

そんな俺達を見て
マネージャーもスタッフも笑ってる

これがいつもの光景で
すごく心地いいんだ
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