第1章 1
Satoshi side
家を出た時の機嫌の悪さが嘘のように
撮影中も終わってからもニノはご機嫌で
俺を背もたれにしてゲームをしていたり
何かとくっついてくる
翔「ほんとソコ2人仲良いよね笑」
翔くんが呆れたような
でも優しい笑い方をしていて
雅「付き合ってたりして笑」
そんな相葉ちゃんの言葉に
和「俺らラブラブだからね♪」
って返したニノの言葉に
どうしても反応してしまって
肩がピクっと跳ねてしまう
大丈夫
みんな冗談で言ってるだけ
そう言い聞かせてから
んふふ,って曖昧に笑って返した
「智,私のこと,すき?」
最近リンによく聞かれるこの言葉
俺が好きなのはニノだけで
でもリンが嫌いな訳ではなくて
友達としてはいい子,だと思う
そこで止めておけばよかったのに
ニノへの気持ちを伝えられない苦しさを
紛らわすようにリンとも関係をもってしまって
だから曖昧な関係のまま
どうすることもできなくて
いつもこの質問にはちゃんと答えられない
好きだ,と嘘をつくこともできないし
正直に言ったら俺に好意を持ってくれてるリンは
きっと傷つくから
こんな態度が更に傷つけるのかもしれないけど
どうすればいいのかがわからなくて
曖昧に笑うしかできなかった