第6章 ニノさんのアホ
*S*
カズの言葉に笑いが零れた
この人もありえないけど
翔くんだってありえないでしょ
たぶんそれは…
俺より松潤が怒ると思うし…
智「翔くんならキャスターだから当てはまるね…カズ翔くんのこと家に呼んだの?」
んふふ…と笑ったまま
でもわざとカズを問い詰めるように
向かい合ったその顎に指先を添えて
じっと茶色がかったキレイな瞳を見つめた
*N*
あ…
しまった…
余計なこと言ったかも…
実際、翔さんが仕事帰りにうちに来たことは何度かあった
智のことを相談したり
潤くんのことを相談されたり
最近だと…牡蠣フライやかにクリームコロッケの練習をうちでやってた…
それは決まって智が居ないとき。
でも、それは智にも潤くんにも内緒にしよーって話だったのに…
俺としたことが…
智に追い詰められるなんて…
何も答えられないでいると
いきなりソファの上に
投げ出されるように押し倒された
*S*
冗談で聞いた言葉だったのに
見つめた先の瞳が僅かに揺れて
カズが黙り込んだ
仮に家に翔くんが来てたって
浮気だなんて思わないけど…
隠し事は…よくないよ?
勢いよくカズの躰を
ソファの上に組み敷いて
智「カズ?全部話してごらん?」
怒ってるよ?と見せるように
両手首をひとまとめにしながら
顔を近づけると
カズの瞳がうるっとした