第3章 CARNIVAL NIGHT
チャコ①-1 「じぃちゃんとばぁちゃんの家」
<和>
ばぁちゃん達は涙を流しそうな勢いで俺達を歓迎してくれた
1年に1,2度くらいしか会えないからか
会うたびに2人が小さくなってるように見える
いや…俺たちがでっかくなったのかな…?
和「智にぃってじいちゃんに似てるよね」
翔「あ,わかるっ…笑った顔とかそっくりだよな」
潤「和にぃがばあちゃんに似てるよね」
和「あ,そぉ?」
心地いい風が通り抜ける中で
俺たちはゴロゴロしながら田舎の空気を感じていた
雅「ねぇねぇ!じいちゃんが畑連れてってくれるって!!行く人っ」
潤「俺行く~!!」
和「俺はいい…」
だって畑暑いし…
ここでゴロゴロしてるの気持ちいいし…
翔「ったく,カズも少しは太陽にあたってこいよ~」
翔にぃの腕が伸びてきたから
畳の上でゴロゴロ転がって逃げた
潤「おわ,危ないよっ」
和「いでっ」
そのまま畳から落ちて
ゴロゴロ縁側まで転がると
東京より柔らかい日差しと風が
ホッとするみたいに気持ちいい…
雅「ふふふ…カズ,縁側で寝てる猫みたい」
雅にぃに撫でられたら
もっと気持ちよかった
智「翔くーん,ばーちゃんが川でこれ冷やして来てってさ」
翔「おっ…スイカだ!!よっしゃ,行こうっ…いっぱいあるからカズも手伝って」
智にぃが持ってきた桶を見ると
スイカや野菜がいっぱい詰まってる
…重そう…
和「俺,畑いく~」
翔「オイっ…逃げるなっ」
翔にぃをひらりと交わして
庭にいた雅にぃに抱き着いた
雅「ふふっ…じゃぁ~カズちゃんは畑ね?」
潤「俺,そっち行こうか??」
翔「も~……いや…大丈夫だから3人で行っといでっ…あ,ちゃんと帽子かぶって行けよ?」
雅にぃが元気に返事をして俺達に帽子をかぶせてくれた
うちの兄たちはみんな
なんだかんだ弟に甘い
それが心地よくて
この田舎の空気みたいに
安心できて…大好きなんだ…
絶対言ってやんないけどねっ