第28章 みかん
ジャグジーから出て、洗い場で身体を洗っていると、ニノが背中を流しに来てくれた。
「ニノ…今日こそは俺と一緒に…」
「うん…わかってる」
そういうと、真っ赤になった。
なんだ。
ホントは俺と一緒に寝たかったんだ。
そりゃ、カズヤのことも大事だけどな。
俺たち、恋人同士だもんな。
俺はカズヤたちに見えないように、ニノにキスをした。
こっそり感がまた、堪らない。
ニノの背中も流して、またジャグジーに浸かっていたら、カズヤが俺の耳元に囁いた。
「にーのは、松葉が好きだからやってあげなよ。今晩」
「ばっ…ばかっ」
「なに赤くなってんの?」
「もー…カズヤのスケベ…」
「そんなの、前からじゃん」
あっさりと言い切られた。
こいつ…大人だ…
雅紀がカズヤを呼んだ。
カズヤが行くと、泡攻めにされていた。
雅紀がカズヤの身体を洗うときは、いつもああなる。
スノーマン…
雅紀自身も体洗うときは、ゆるキャラみたいになってるからなぁ‥
かわいそ…カズヤ…
ニノは一足先に上がっていった。
俺も二人を残して、先に上がった。
身体を拭いてリビングに行くと、ニノはもうパジャマを着て飲み物を手に持っていた。
俺に差し出すと、赤い顔を更に赤らめた。
「も、寝室行こうか…」
か、かわいい…