第28章 みかん
「でも、かっこいい…」
そんなかわいいことをいうから、また抱き寄せた。
「雅紀…俺も、おまえのこと好きだから…」
あんまり恥ずかしくて、声が小さくなった。
「え…?」
「もう、言わないからな…」
そう言って、俺はリビングへ戻った。
寝室へいってタオルケットを取ってくると、寝てる奴らに掛けた。
雅紀はベランダにまだ居た。
イスに腰掛けて遠くを見ている。
タオルケットを掛けている最中にカズヤが起きてしまって。
そっとニノの隣を抜けだすと、ベランダへ駆けていった。
雅紀の膝の上にちょこんと座って、こちらを見ている。
にっこり笑ってやったら、安心した顔をして目を閉じた。
俺はニノの隣に滑りこんで、一緒に目を閉じた。
ニノの寝息が、俺の睡眠を誘った。
そのままトロトロと眠った。
凄く凄く幸せな気分で。
目が覚めたら、潤と智くんは帰った後で。
しまった。お礼言えなかった。
魚介、本当に美味しかった。
皆、リビングでぼーっとしてた。
雅紀が眠い目を擦って起きてきた。
雅紀も爆睡してたみたいだ。
「みんなでお風呂はいろっか」