第28章 みかん
智くんがカズヤの手を取った。
「俺達も、カズヤのお兄さんになるからね?」
「えっ?」
「そうだよ?遠慮すんなよ?カズヤ」
そう言って、松潤はカズヤの片方の手を取った。
「たくさん、お兄さんできたね。カズヤ…」
相葉さんが嬉しそうにカズヤを後ろから抱きしめる。
「うん…いいの?」
そう言って二人の顔を見たカズヤは子供みたいな顔をしてた。
「いいに決まってるだろ!」
潤が、大胆にも相葉さんを押しのけてカズヤを抱きしめた。
智くんは呆然と見てた。
それから、ちらっとニノを見ると、ニノに抱きついた。
「ニノー…潤がひどい…」
「いきなりカオスになんのやめてくれる…?」
げんなりとした顔をしてニノが言ったら、みんな笑い出した。
カズヤだけが潤の胸に抱かれて、目を白黒させてた。
あ、この二人が付き合ってるの、言ってなかった…
それからリビングに移動して、トロ箱を開けたら、でかい魚と魚介がたくさん入ってた。
こんなに食べきれるかな…
真蛸もあるし…
得意料理麦茶なんだけど、俺。
魚は智くんがさばく。
潤が後の下ごしらえをしてくれる。
たこやきの生地は雅紀が作る。
他の料理なんかも潤がやってくれると言ってくれて。
ニノと雅紀はそのサポート。
俺とカズヤはぽつん。