第27章 ワインレッドscene3
「お前だってさっき、ずいぶん楽しそうだったじゃねえか…」
「楽しいわけないだろ!」
「俺、器ちいせーからさ」
「え?」
「すぐヤキモチ焼いちゃうんだよ…」
「翔くん…」
「ごめんな。潤…」
「ううん…いいよ…俺もごめん」
そう言うと、潤は俺の肩に頭を載せた。
お互いヤキモチ焼きなんて、始末に悪い…
けど、俺はどうしようもなくコイツのことが好きで。
女性がこいつとしゃべるだけでもダメだった。
たとえ仕事だとしても…
ドラマなんてもってのほかで。
裸で女性と戯れる潤なんて見たくもない。
嵐のメンバーですらヤキモチ焼くのに…
杏仁豆腐をなんとか食べきったら、ちょうど仲居さんが戻ってきた。
食べていた器を次々に下げてくれる。
「大浴場は0時まで開いてますから、お酒さましたら行ってみてください」
そう言ってにこやかに出て行った。
俺はまた玄関の鍵を忘れずに閉めた。
戻ると、潤がうつらうつらしてた。
もしかして俺が寝てる間、ずっと起きてたのかな。
「潤?寝てもいいぞ?」
そういとにへっと笑った。
「夜はこれからだからだめぇ」
…かわいい…