第27章 ワインレッドscene3
潤がお茶をガバガバ飲みだして、ますます笑えた。
「ひどーい…翔くん、おしおきだな」
「へ?」
「後でね」
そういうと艶やかな笑みを浮かべた。
宿は民宿にした。
あえての民宿。
ざっつ櫻井セレクト。
民宿と言っても、5階建のビルで。
俺達が取った部屋は、そこの一番いい部屋。
いわゆるスイート。
スイートってほどじゃないけども。
部屋に温泉が引いてある。
部屋の外には小さいけど露天風呂もあって。
今の時期ちょうどいい。
潤の削ったスケジュールのおかげで、この宿にほとんどこもりっきりになる。
チェックインを済ますと、おかみさんが部屋まで案内してくれる。
民宿と言えども、ちゃんと部屋に鍵もかかるし。
こんな激安価格で、露天風呂付きなら民宿も悪くないなと思った。
部屋にはいると、大きな和室が二間続いている。
大きな一間を超えて、玄関の真正面が風呂への入り口で。
風呂はガラス張りになってて、開放的。
風呂の向こう側にもドアがついていて、そこを出ると露天風呂に行ける。
ないすざっつらい。