第26章 ホワイト
二人とも理由は聞かなかった。
でもしつこく見たかったと、何日経っても言われた。
エロおやじども…
その日からのカズヤは何かが変わった。
憂いが無くなったというか…
どこか淋しげな影みたいなものがなくなった。
いきいきと高校生にふさわしい年齢の男の子らしくなった。
生意気な口もきくようになった。
時には相葉さんと凄いケンカをしたりした。
お正月の休みには、一緒に旅行に行こうと言ったんだが、勉強するから三人で行って来いと言われたり。
だんだん大人びてもきて。
俺たちは正月休みは一軒家でゆっくり過ごすことにした。
大野さんと松潤も招待して、カズヤを紹介でもしようかって話にもなった。
俺達はワクワクしていた。
カズヤは、将来天文学者になりたいと言った。
それもそんじょそこらじゃないヤツになりたいらしい。
NASAにまで行きたいと言った。
それを語るカズヤの顔はいきいきして、輝いて。
それを見てる俺達は、この上ない幸せな気分になって。
嬉しかった。
身長も俺を超えた。
どんどん、成長していく。
眩しいくらいに。