第26章 ホワイト
リハーサルは順調に進んでいた。
日付が進んでいくにしたがって、年末進行も本格的になってくる。
だんだん相葉さんの家に、俺達が揃う日も少なくなってきた。
ある日、たまたま早く帰れた。
鍵を開けて入ると、相葉さんが帰ってきてた。
リビングに入ると二人の姿はない。
寝室から物音がする。
直感でヤってるなって思った。
どうしよう…
邪魔しちゃ悪いし…
そう思ってそっとカズヤの勉強部屋に入った。
ソファに置いてあるテディベアを抱いた。
こういうとき、どうすればいいんだろう。
俺たち4人の不思議な暮らしは順調そのものだけど。
お互い、人間としての本能がむき出しになってしまった時。
その時、どうしていこう。
俺とカズヤを同時に抱くなんてこと、今まで無いし。
カズヤ以外では外でヤってるし…
逆に俺が居ない時、3人でヤってるみたいだし…
ちょっとしたジェラシーを感じないでもない。
でもカズヤを抱くっていうのは、ちょっとした治療の意味もある。
ぎゅっとティディベアを抱きしめると、カズヤの匂いがした。
また最近、カズヤは親と揉めた。