第25章 ベルフラワー scene2
「俺、大野さんを愛してるから」
そういうと、翔さんは目を大きく開いた。
「…ばかじゃねえの…」
そういうと、また新聞に目を落とした。
「俺も、潤を愛してるの」
翔さんをまっすぐ見て、大野さんは言った。
「だからな、あんなことぐらいじゃ、どうにもならないよ?翔くん」
呼びかけると、目だけ大野さんに向けた。
「それから、俺のことどうにかしようと思っても無駄だからな。ニノと相葉ちゃんが見てるからな」
「えっ…!?」
俺がびっくりした。
「翔くんのこと、監視してるから」
今度は大野さんが冷たい目を翔さんに向けた。
翔さんの目が少しだけ怯んだ。
「じゃあね。お疲れ」
そう言って大野さんは楽屋を出た。
俺の手を引いて。
「ちょ、ちょっとどういうこと!?」
「なにが?」
「ニノとか相葉さんがどうして出てくるの?」
「バーカ…お前のせいだろが…」
「え?」
「お前がずっと様子おかしかったとき、俺、ずっとあいつらに脅されてたんだぞ…」
「え?え?どういうこと?」
「潤を泣かせたら殺すって…」
「ええ!?」
「泣かせたの俺じゃねえのに…いや、気付かなかった俺が悪いんだけど…」