第25章 ベルフラワー scene2
調子に乗って、新たな振りを二人で考え始めた。
ワンエイトできる度に通して、確認しながら作っていく。
楽しい時間だった。
踊るだけ踊ったら、3時間経ってた。
床に寝転んで、息を整えた。
大野さんが外に行ったと思ったら、缶コーヒーを買ってきてくれた。
冷たいコーヒーを飲むと、爽快感に浸った。
「いい汗ながしたな…」
そういうとタオルで汗を拭った。
「うん…気持よかったね…」
「俺とどっちが気持ちいい?」
「大野さんに決まってんじゃん」
からかうつもりだったんだろう。
返り討ちにしたら、呆然とした顔をしていた。
「なっ…なんだよ…」
「潤、そんなこと平気で言うようになったんだな…」
そう言ってニヤリと笑った。
俺の傍までにじり寄ってくると、俺の尻をさらっと撫でた。
「ちょっ…やめろよ!まだ足りないのかよ!?」
「ん。足りない」
「大野さん…」
「ん?」
「バカ…」
でもその晩は大野さんは俺を抱きしめたまま、先に寝てしまった。
「嘘つき…」
ちょっと残念だった。