第25章 ベルフラワー scene2
翔さんが取材で泊まりがけででかけると、俺は大野さんの家へ行く。
玄関に入ると、リビングから出てきて俺を迎えてくれる。
嬉しかった。
俺はすぐにその胸に顔を埋める。
俺よりも小さい胸に。
ずっと包まれていたかった。
大野さんは俺の髪を撫でると、そのまま俺を寝室へ連れて行ってくれる。
俺を寝かすと、服を脱ぐ。
美しい身体が出てくると俺は見惚れる。
その胸板に手を伸ばして触れる。
温かい。
凍った心が溶けていくようだ。
大野さんは俺を見て、微笑んでキスをくれる。
俺の服を脱がすと、そっと俺に触れてくれる。
優しく。優しく。
俺はすぐに絶頂に達する。
大野さんは優しくそれを手で受け止めてくれる。
俺の中に大野さんが入ってくると、もうなにも考えられなくて。
ずっとその背中にしがみついてる。
合間に大野さんが愛してると囁いてくれる。
俺も愛してる。
けど、言えなくなった。
代わりにぎゅっと身体を抱きしめた。
こんなに愛してるのに。
俺は翔さんに身体を開いている。
もう、大野さんに愛してるという資格はないと思った。