第24章 Coke+シーモスscene2
相葉さんの家につくと、二人は先に入っていった。
翔さんが鍵をあけたから、合鍵を二人は交換しているのだろう。
こいつらのほうがよっぽど恋人同士みたいじゃないか…
ちょっと俺は拗ねた気分になる。
中に入って行くと、相葉さんがカズヤに声を掛けている。
「カズヤおいで」
リビングに入って行くと、カズヤが別の部屋のドアから出てきた。
目が合うと、カズヤの目が大きく見開かれた。
まだ顔にうっすらと痣が残っている。
「こんにちは。カズヤ。和也です」
そう言ってにっこり笑いかけると、カズヤは翔さんの後ろに隠れた。
でも目は俺に向かって微笑んでいた。
「最近、子供帰りしてるんだ…」
翔さんが悲しそうに笑った。
「カズヤ、この人が俺たちの大事な人だよ」
翔さんが優しく言う。
カズヤの目がもっと大きく見開かれた。
俺のほうに歩み寄ってくると、泣きだした。
突然のことに俺は戸惑った。
どうしていいかわからないから、俺は抱きしめた。
「どうしたの?カズヤ…」
そう問いかけてみたけど返事はない。
カズヤは泣き止むと、俺にぎゅっと抱きついてきた。
「そ、そんなになつかれるようなことしたかな…?」
「ずいぶん俺達の大事な人のこと気にしてたから…」
翔さんが言うと、カズヤが俺の顔を見上げた。