第24章 Coke+シーモスscene2
震えてカズヤを抱きしめる翔さんの肩に手を置いた。
翔さんは俺を見上げる。
だめだ。
冷静な目じゃない。
そう思った俺は、電話を取り出した。
雅紀に電話するとすぐ繋がった。
『もしもし!?』
「カズヤいたから」
『あー…よかったぁ…』
「良くない。レイプされてる」
『…なんだって?』
「レイプ」
『なんで…』
「今は意識ないからわからない。とにかくこれから病院いくから」
『わかった』
「花園病院に集合ね」
『…ありがとう和』
「ん。後でね」
翔さんをみたら、まだ同じ姿勢でカズヤを抱きしめてた。
「翔さん…ロープ解いてあげよ?」
そういうと、ハッとして動き始めた。
俺は玄関のシャブを片付けに行った。
もし警察とか出てきたらヤバイから。
事務所の弁護士使えないかな…
病院が通報したら終わりだった。
俺達の立場も全て。
だからどうにかできないかそればっかり考えてた。
カズヤって子のためにも。