第24章 Coke+シーモスscene2
翔さんの車の助手席に座りながら相葉さんに電話をすると、まだ起きていた。
「あ、俺。和也だけど」
『え?和?』
「今から、新宿のカズヤの家行くから」
『え?え?なんで…』
「全部、翔さんから聞いたから」
『どっどっどっ…』
「うるせえな…事情は聞いたから」
『ふえ?』
「あんたは家で待ってて。帰ってくるかもしれないし」
『わ、わかった』
「あ、それから…」
『え?』
「ハワイでアンタにキスしたの、16年前じゃなくて、13年前だからね」
『ふぁ!?』
「バーカ」
『ちょっ…』
「好きだよ。あいばか」
そういうと、電話を切ってやった。
横で翔さんがくすくす笑っていた。
よかった。笑えてるよ。この人。
車は明けたばかりの街をスイスイ走っていった。
新宿のマンションについて驚いた。
本当にこんなところに高校生が一人暮らししてるのか…
道を挟んですぐ向かいは御苑の敷地だ。
よっぽどカズヤのご両親は金持ちなんだろうな…
そう思いながらエントランスへ行った。