第24章 Coke+シーモスscene2
気がついたら外が明るくなってた。
翔さんは詰まりながら、でも俺にわかりやすいように話してくれたからずいぶん時間がかかった。
「ごめん…ニノ…」
話し終わると翔さんは俯いた。
「なにあやまってんのよ…」
「カズヤのこと…」
「いいって。俺に似てるんでしょ?」
ちょっとジェラシーが沸かないでもない。
でも保護者を失ったその子を、この人達が放っておけないのは、よくわかった。
そんな人達だからこそ、俺は好きになったんだと思うし。
「どこ行ったんだろうね…」
俺と名前も顔もよく似たその高校生は、昨日の夜、相葉さんの家に帰ってこなかったらしい。
それで深夜に相葉さんが翔さんに電話してきていたのだ。
翔さんが手を握った。
焦りを隠そうともしなくなった。
俺はそっとその手を握った。
翔さんが俺の顔を見て、心底ほっとしたような表情になった。
俺はそれだけで心が熱くなった。
思わず唇をよせた。
翔さんはそれを深く受け止めてくれた。
「新宿…」
「え?」
「翔さん、新宿のお家、行ってみる?」
そう言ってみたら、翔さんの顔が引き締まった。