第24章 Coke+シーモスscene2
「あ…う、うん…ありがと…」
「事務所の連中に怒られて、泣いてたんだ。俺」
「え?」
そんな話初耳だった。
「お前、いい学校行ってる癖になんにもできないんだなって言われて…」
「マジで?」
どこのどいつだ…今度しばいてやる…
「ニノ、そいつのことしばいてくれたんだよ…」
「へ?」
「覚えてないだろうけどさ。ニノあのとき、船酔いして大変だったから…」
そういえば、クルーザーから降りた後、気持ち悪くて朦朧としてた。
その時…?全然覚えてなかった。
「ニノが、すげー怒ってそいつに飛びかかって行ったんだよなぁ…」
翔さんの声が嬉しそうで。
「で、その後ぶっ倒れて。俺、ニノにずっとつきっきりで面倒みてたんだよな…」
翔さんが笑ってる。
「氷の塊を口に持って行ったら、ニノ可愛らしく舐めてさ…俺、欲情しちゃったんだよな…」
「ちょっと…おかしくない?」
俺はちょっと笑っていった。
「だってさぁ…あのいやらしく舐める姿は、男子高校生には刺激的だったよ?」
そんなの自分じゃわかんないもん…
「俺のを舐める姿を想像しちゃうくらい、エロかったよ?」
そう言って俺をぎゅっと抱きしめた。
髪に顔を埋めると、ふふっと笑った。
「覚えてないから言うけど、ニノのファーストキス奪ったの俺だから…」