第23章 レイヴンscene1
翔からメッセージが来る。
『ハイアットリージェンシーが取れました。明日オフだよね?』
いつもこんな確認の仕方でくる。
俺のスケジュールを把握している。
『わかったよ。体調大丈夫?』
忙しいスケジュールだったので、一応聞いてみる。
『万全です。では明日』
潤には実家に帰る用事ができたと嘘をついて、家を出る。
車を表参道に走らせて、翔を拾って西新宿へ向かう。
ハイアットリージェンシーの駐車場で、翔がたまらずキスをしてきた。
「まだ車だよ…部屋に行ってからね?」
そう言って頭を撫でる。
翔は上気した顔で、頷く。
部屋に入ると、翔はすぐに乱れた。
服を脱ぐのももどかしく、ベッドルームへもつれ込み、すぐに挿れた。
「どうしたの…翔っ…」
訳が分からず、でも俺は翔を貫いている。
「欲しかったの…雅紀が欲しかった…」
荒い息をつきながら、翔が俺の上で腰を振る。
切ない声の合間に、俺を呼ぶ。
「雅紀ぃ…雅紀…」
俺は翔の手を取って握る。
ぎゅっと握って、俺はここにいると知らせる。
「好きだよ…翔…」
そう言って、俺は腰を突き上げる。