第23章 レイヴンscene1
泣き止んだかと思うと、今度は腰を動かした。
「あっ…やめてっ…翔ちゃんっ…」
だんだんキツさが快感に変わってくる。
突然俺の中で快感が我慢できなくなってイってしまった。
俺がイってしまうと、翔も俺に向かって放った。
俺の腹に翔の液体が広がった。
翔は泣きながらそれをティッシュで拭った。
俺のアソコも拭いてくれたが、血まみれになってた。
俺はびっくりしたが、翔は隠して見せようとしない。
「なんで…こんなこと…」
聞いても答えてくれない。
ただひたすら泣く。
泣きながら俺に服を着せてくれて、自分も身支度を整えた。
楽屋の鍵を開けると、扉をあけた。
俺に出て行けという。
「翔ちゃん…ちゃんと言ってよ…俺、こんなんじゃわかんないよ?」
翔を睨むが、目も合さないからわからない。
「翔ちゃん!」
そう言って俺はドアを閉めた。
再び鍵を掛けると、翔の両腕を掴んだ。
「好き…なんだ…雅紀…」
涙に濡れた顔を隠そうともせず、翔が言う。
俺の目は見ない。
目をそらしたまま、翔は続ける。
「お前らが付き合いだす前からずっと…好きだったんだ…お前のこと…」
思いつめた声だった。