第23章 レイヴンscene1
「え?」
「マーケットで…」
そういうと潤は真っ赤になった。
「や、あんなの…気にしないで…忘れてよ、もう…マジになっちゃって俺…」
「え…?」
マジで俺のことかばってくれたの?
命がけで?
潤から目が離せなくなった。
「ほんとに?」
「だから…忘れろよ…」
そう言って立ちあがった。
俺はその手を取って引き寄せた。
「マジで俺のこと守ってくれたの?」
「う、うるせーな…」
手を振りほどこうとするから、俺は立ちあがった。
「松潤…!」
「なんだよ…!見るなっ!」
潤は手で顔を覆った。
首まで赤くなっていた。
思わず俺は潤を抱きしめた。
「え…?」
潤は俺の腕の中で固まった。
「ありがとう…松潤…」
そういうと、少し身体が緩んだ。
長い間、そうやって抱き合っていた。
「俺、松潤のこと好きだ…」
そうつぶやいた。
潤の手が俺の腕を握った。
「付き合って…くれないかな…」
そう言うと、頷いた。
それから俺達は、恋人同士になった。