第23章 レイヴンscene1
潤はシャワーから上がってくると、すぐに俺の膝に座った。
「ん?どうした?潤」
そう聞くと、小悪魔のように笑う。
「雅紀、ほしい」
にっこり笑うと、俺のズボンを脱がし始めた。
「ちょっと、潤…」
笑いながらも俺は止めない。
忘れたかった。
翔のことを。
「あ、でもシャワーだけさせて」
そういうと潤にキスをした。
「えー…」
「汗、かいたもん…」
本当は、昼間、楽屋で翔を抱いたから。
そのまま潤を抱くことなんてできなかった。
底なし沼は、だんだん俺を沈めていく。
もう片足が動かない。
シャワーが終わってリビングに戻ると潤がいなかった。
寝室へ行くとベッドが膨らんでいた。
シーツをとると、潤は何も着ていなかった。
「潤…お前…」
潤は俺を見上げてふふっと笑う。
「早く…まーくん」
甘えるときだけ、まーくんと呼ぶ。
「ばか…」
そういいながら潤に跨る。
潤の身体は綺麗で。
美しいラインをしている。
俺はその筋肉、ひとつひとつを指でなぞった。