第21章 ラズベリーscene3
頭がしびれた。
目の前がチカチカした。
俺の下半身はもう、快感で自由が利かない。
俺の身体を突き刺すように智くんが動く。
熱い塊が俺の先に集まってくる。
こんな快感体験したことがなかった。
「翔っ…」
鋭く一言だけ智くんが叫ぶと、俺の中に熱い塊が放たれた。
じわっと後ろに熱が広がる。
「あっ…熱いっ…智っ…」
その熱を感じて、俺も果てた。
シーツに染みが広がる。
その上に俺は崩れ落ちたところで記憶が途絶えた。
気持ちいい感触で目が覚めた。
目を開けると智くんが俺の身体を濡れタオルで拭いているところだった。
「あ、翔ちゃん…」
目が合うと智くんがにっこり笑った。
俺はすぐに起き上がると智くんに抱きついた。
「ど、どうしたの?」
「淋しかった…」
「…うん…俺も…」
そう言って抱きしめてくれた。
「母さんがね…」
「うん?」
「母さんがね、俺達の事認めてくれるって…」
「うん。かあちゃんから聞いたよ」
「俺、なんにもしてないけど…智くんのお父さんとお母さんに助けてもらった…」
「何言ってんだよ…翔ちゃんだからだよ?」
「え?」