第21章 ラズベリーscene3
やらなければいけないことの、とっかかりは全て智くんがやってくれていた。
俺はそれを引き継いで、全て片付けた。
智くんとは電話やメールで連絡をとりあっていた。
あれから智くんの家には行っていない。
マークされてるのが俺か智くんかわからないから、迂闊に動けなかった。
一週間程して、事務所からマークが解けたと連絡があった。
でも俺達は慎重になっていた。
智くんが俺の家にくることになった。
俺はそのために、一週間準備していたから受け入れ体制はバッチリだ。
でもなかなか会えない。
お互いの仕事の都合で、スケジュールが合わなかった。
レギュラーの収録も特番があったりで間が空いて。
やっと会えたのは、次のレギュラーの収録日だった。
すごく早く楽屋に入ると、智くんが待っていた。
満面の笑みだった。
俺は智くんの手をそっと取った。
立ち上がらせると楽屋を出た。
戸惑う智くんを見て、俺はとても楽しい気分になった。
フロアの一番端のトイレに智くんを押し込める。
掃除中の看板を出すと、一番奥の個室に閉じ込めた。
それから俺は智くんに乱暴にキスをした。