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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第3章 きみどりscene2


「俺、智を入れたい」


血が逆流した。

鳥肌が立って、上手く立っていられない。

俺は強引にかずを抱きしめた。

ぎゅっと力を込めた。

背骨がしなるくらい抱きしめた。

「痛いよ…」

「…いいの…?」

「いいよ?」

「だって、かず、男だよ?」

「智だって、男じゃん」

「俺はかずが好きだから…」

「俺だって智が好きだよ?それじゃだめ?」


それが答えだった。


「うん…うん…」

涙が出てきた。

どんどんでてきて、かずのきているパジャマをどんどん濡らした。

我慢できなくて、しゃっくりあげた。

「何ないてるの」

優しく笑いを含んだ声。

「俺、かずのこと大事にするよ」

「十分だよ。大事にしてもらってるよ?」

「もっと大事にする」

「じゃあ俺も。智のこと、もっと大事にする」

涙が止まらない。

こんな幸せなことがあっていいんだろうか。

「智、もう泣かないの」

優しく背中を擦られる。

それでも止まらない涙を、かずはずっとずっと背中を擦りながら待ってくれた。

「落ち着いた?」

かずを抱きしめながら、俺はこくんと頷いた。

「じゃあ、お風呂いこ?」
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