第18章 ミントscene1
「もうさらわれないように気をつけるから…」
「和也のせいじゃないよ。でももうアイツには近づくなよ?」
「うん…智も…」
「うん?」
「安田と大倉には近づかないでね?」
「え?なんで?」
「……ばか」
それから二人でお風呂に入った。
ゆっくりと身体を洗いあった。
上がると和也はトイレにいったまま出てこなかったので食事の準備をした。
青い顔をして和也が帰ってくるとぎゅっと抱きしめてたくさんキスをした。
「ごめんね。和也」
「ううん…大丈夫だから」
和也は力なく笑った。
それからふたりで暫く抱き合った。
「智ぃ…?」
「ん…?」
「俺のこと、許してくれる?」
「和也は悪くないよ」
「よかった…」
「ばかだな…」
「だって、俺、智に捨てられたら死んじゃうもん…」
「バカなこと言うなよ…」
「生きていけないよ…」
「ずっと傍にいるから、そんなこと言うなよ…」
「ホント?」
「本当だよ」
和也を抱きしめる手に力を込める。
俺に身を預けきってる和也が愛おしくてしょうがない。
絶対に手放すなんてことできない。