第18章 ミントscene1
和也の顔を覗き込む。
潤んだ目。
子犬みたいな目。
その目に映るのが、いつも自分だけあってほしい。
もう何年も一緒にいるのに、この気持は変わらない。
きっと一生変わらないだろう。
そのまま俺は和也にキスをした。
軽く触れるだけで、そこから幸せが流れ込んできた。
「和也…幸せ?」
和也も同じ気持ちか確かめてみた。
「うん。すっごく幸せだよ、智」
そういって可愛らしく微笑む。
きれいな涙もいいけど、やっぱり微笑みの方がいい。
これからはずっと微笑んでもらえるようがんばろう。
「和也、愛してる」
「智…俺も…愛してるよ」
今度は和也からキスをくれた。
もっと幸せになった。
「お腹へった。ご飯たべよ?」
和也がお腹を押さえながら可愛く言う。
「うん。おいで」
そう言って手を取った。
ずっと、この手を離さない。
お互いが朽ち果てるまで。
ずっと、ずっと。
【END】