第18章 ミントscene1
すばるの念仏のような、全然そうじゃない単純な呪文は5分くらい続いた。
和也はもうすっかり意識をなくして脱力している。
マルはずっとニヤニヤしていたんだが、ふっと正気に返った顔をした。
錦戸が叫ぶ。
「確保ーーー!!」
すると、関ジャニ全員でマルを押さえ込みに行った。
和也はヤスが受け取った。
そのまま関ジャニの連中はマルを胴上げの格好でひっ捕らえていった。
ヤスは俺に和也を預けると、とても申し訳ないような、切ないような顔をして、一礼して去っていった。
俺達はひたすら呆然とした。
「な、なんだったんだ…今の…」
翔ちゃんがやっと喋った。
「今の、みたことなかったよね!?」
雅紀が勢い込んで言う。
「ない。あんなの始めてだった」
松潤が努めて冷静に言う。
「もういやだ…あいつら訳がわからなすぎる…」
俺は脱力して言う。
「とにかく、ニノを寝かそう。楽屋に戻ろう。智くん」
「ああ。そうしよう」
「リーダー、背負える?」
松潤が気を利かせてくれる。
「うん。俺が背負ってくよ」
「ごめんね…リーダー」
「なんで雅紀が謝るんだよ…」
苦笑しといた。