第17章 ヴィンテージ・ワインscene1
乱暴に服が脱がされた。
ロープが俺の両手を拘束した。
大した抵抗はできなかった。
足に力が入らなくて逃げられなかった。
途中で半ばあきらめにも似た感情に支配されてた。
こうなった時の潤は、目的を達成するまで止らない。
俺は耐えるしかなかった。
だから、多分今日もそうだろう。
虚ろな目をしているのが、いつもと違うところだけど。
そのまま、何に使うかわからない器具を手にとった。
手にも器具にも念入りに何かの液体を擦りつけている。
あれを今日は使うのか…
潤はたまにこういうことがあって、バイブだとか仲間からもらってきては俺で試すことがあった。
別にいいんだけど、やっぱり終わった後は屈辱的な気分になる。
潤もそれを察したり、飽きたりしてすぐ使うのはやめていた。
こんな日に潤はこういうことをする。
神経がわからない。
潤が手に持っているのは、ステンレスの棒。
ストローくらいの大きさで、少しだけ端が曲線を描いていた。
あんなもの、何に使うんだか…
何本も太さが違う同じ棒があった。
皆目、なんに使うんだかわからなかった。