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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第3章 きみどりscene2


かずは嫌だって言うけど、俺にはかわいいっていう言葉以外思い浮かばなくて、何回もかずを拗ねさせた。

かわいい以外、どんな言葉があるんだ?

俺はあんまり頭が良くないから、全然浮かばない。

こういうとき、翔ちゃんや松潤ならもっとうまいこと言うんだろうな。(相葉ちゃんは除外。俺と同類だから)

だって、パジャマを着たかずは本当にかわいくて。
俺の腕で無防備に寝る姿がかわいくて。
すべてを俺にあずけて抱っこされてる姿がかわいくて。
キスの後、上目遣いに俺をみてくる目がかわいくて。
俺の手で喘ぐ姿がかわいくて。


……だめだ。勃ってきた。


男なのに、なんでだろう。
おっぱいもないし、おしりだって肉がついてない。
肩を抱くと、骨ばっているし。
腰のラインだって、太い。

なのになんで抱きしめると気持ちいいんだろう。

欲情してしまうんだろう。



タバコをぎゅっと消し、俺はまた膝を抱えた。

多分、そんなことはどうだっていい。

俺とかずは、今までずっと時間を一緒にすごしてきた。

言葉で説明できる間柄じゃない。

あえて言うとすれば、一番近い存在かな。

あんまり近くなりすぎて、俺はかずとご飯を食べに行くこともできなかった。

自宅に招くことすらできなかった。

なんか恥ずかしくて。

もしかしたら、こうなるベースはすでに俺が持っていたのかもしれない。



あ、いいこと思いついた。

これからはかずかわいいと思ったら、好きって言おう。

それならかずだって怒らないだろう。

俺は、自分の心に「好きの約束」をした。

かずをかわいいっていう気持ちは、自分専用にしよう。

知らず知らず、顔がにやけてくる。
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