第16章 ラズベリーscene2
「ごめんっ…」
「いいから、ゆっくり抜いて?」
「うん…」
恐る恐る抜いた。
翔ちゃんの言うとおり、そこには鮮血がついてて。
俺は本当に申し訳なくなって、思わず翔ちゃんのソコに舌を這わせた。
「あっ!?何してんの智くん!?」
それには構わず、そこを全部綺麗にした。
「だめだって…そんなとこなめちゃ」
嫌がる翔ちゃんをなんとかなだめて、そこを綺麗にした。
翔ちゃんの服を着せると、もうどうにも自分自身が嫌になった。
「ごめん…嫌いになった…よね…」
俺は翔ちゃんが見れなかった。
翔ちゃんはずっと黙ってた。
俺はいたたまれなくなって個室を出た。
そしたら、ぐいっと腕を引っ張られた。
また個室に戻された。
今度は翔ちゃんが俺にキスをしてきた。
噛み付くようなキスだった。
「自分勝手だよ…」
「え?」
「なんで自己完結するの?」
「だって…」
「なんで好きって言ってくれないの?」
「え?」
「なんで言い訳ばっかりしてるの?」
「翔ちゃん…」
「俺のこと、好きって言えよっ!」
そう言って翔ちゃんは俺に抱きついてきた。
痛いくらいの力だった。