第16章 ラズベリーscene2
当然めちゃくちゃになるわけで。
一回翔ちゃんに触っちゃうと、俺、こうなっちゃうんだ。
自分でも止められなくて。
暴走しちゃって、自分でも手に負えないの。
お風呂じゃ飽きたらず、身体を拭くのもそこそこにして、ベッドになだれこむ。
「はっ…はぁっ…智くん…」
もう翔ちゃんの息は上がってて。
それでも俺は離せなくて。
「だから…こうなるって言ったのに…」
それでも俺は止まる気はなくて。
「智くん…お水…飲ませて…」
「わかった」
俺は冷蔵庫に水を取りに行って戻る。
戻ったら翔ちゃんは当然寝てて。
俺は諦めた。諦めたら後は早い。
でも水分だけは取ってもらわないと、脱水になるから無理やり起こす。
「翔ちゃん、お水持ってきたよ。寝てもいいから。これだけ飲んで?」
そういうと翔ちゃんは目を擦って起きだした。
「ごめん…寝てた…?」
「うん。飲んだらすぐ寝な?」
「ごめん…智くん…」
ぐだぐだ言ってるから、お水を俺がガブっと飲んで翔ちゃんの口へ流し込んだ。
「ほら、早く飲まないと全部こうするよ?」
「あ…全部そうして?」
寝ぼけているのか、いつもよりはっきりとしてほしいことを言う。
「わかった…可愛いな…もう」
俺も思ったことをそのまんま言ってみる。
「か、かわいくなんかないよっ」